『魔法にかけられて』(2007)の考察

はじめに

  みなさんこんにちは。記念すべき第1回目の考察するディズニー映画は
魔法にかけられて』です!
いよいよ今週金曜日11月18日にディズニープラスで『魔法にかけられて2』が公開されますね!とっても楽しみです。なんですが…
1つ物申したいことがありまして…
一作目の「魔法にかけられて」の原題は「Enchanted」でしたので良いと思いますが今回の原題「Disnchated」ですので「魔法にかけられて2」は違うような、、、
「魔法が解けて」とかの方がいい気がするのですが…

大好きな作品

ディズニー作品の中でも個人的に一位や二位を争うような大好きな作品です。「魔法にかけられて」というタイトルは私自身の人生のタイトルのようでもあります。
好きな理由は大きく二つあります。一つは音楽です。ディズニー音楽の巨匠「アラン・メンケン」作曲です。アランメンケンは「アンダー・ザ・シー」や「ホール・ニュー・ワールド」など多くの名曲を残しています。
そして二つ目は「歴代ディズニープリンセス」がパロディー的に隠されていることです。例えば、オープニングの本が開くシーンだったり、毒りんごだったり…  とにかくキリが無いほど色々あります。詳しくはウィキペディアなりで検索してください。ここでは省略します笑笑

パロディーとは

魔法にかけられて」を考察する上で見過ごせないのは「パロディー」というワードです。まずはこの言葉の簡単な意味から確認していきましょう。
調べるとたくさんの定義が出てきますので定義づけるのが難しいですが、どの本にも共通して言えることを私なりにまとめました。パロディーとは
「有名な作品を真似したり、引用したりして面白おかしく、批判的に作り替えること」といえます。 例えば「シュレック」なんかはアンチディズニーとしてのパロディー作品といえます。パロディー化される条件としては元ネタがある程度有名である、知られているということが重要でしょう。みんなが知らない作品のパロディーを作ったところで誰も分からないですからね。そして、この「魔法にかけられて」の元ネタとなったのが歴代のディズニープリンセスたちです。この作品にはたくんさんのプリンセスのパロディーが使われています。

ディズニープリンセス

そしてその歴代プリンセスというのはこれまで批判の対象となってきました。
例えば「白雪姫」「シンデレラ」などは王子の助けを待っているで受け身的に描かれていました。また「オーロラ姫」や「アリエル」など結婚=幸せ「ハッピーエンディング」として描かれており女性の幸せを定義付けているなどと言われて批判されてきました。プリンセス像の変化などについてはまた詳しく記事にしたいと思いますのでお楽しみに!パイレーツカリビアンなどでエリザベスを演じたケイラ・ナイトレイが特にシンデレラやアリエルの作品を批判しています。彼女の子供には見ることを禁止しているということです。

セルフパロディ

魔法にかけられて」でこれまでのディズニープリンセスをパロディー化することでディズニー自らが批判しているように見えます。定義で見たようにパロディーには面白おかしく批判する効果があります。また、「魔法にかけられて」以前の作品が受け身的だったのに対して、それ以降の作品が「ラプンツェル」や「アナ雪」のように能動的になっていくことからディズニーがこの作品を機に振り切った!っというような論調で語られることが多かったのが事実です。

タイトル「魔法にかけられて

しかし、実際のこの作品のメッセージはこれまでの「ディズニープリンセス作品の全肯定」です。否定しているのではなくむしろディズニー作品を肯定しているのです。「いつまでも幸せに」なんて存在しない「現実世界」を生きるロバート。ジゼルに対して「ハッピーエンドは無い」と言ったり「現実を見ろ」と話したり、娘に対しても「現実を見て強い女性になって欲しい」と言っています。しかし、実際にはジゼルとの「真実の愛」に気づき結ばれるハッピーエンドです。そのロバートは離婚を専門に扱う弁護士ですがそのクライアントもジゼルとの会話をきっかけに離婚を取り消しますし、元ロバートの婚約者ナンシーは出会ったばかりの王子様エドワードとすぐに結婚します。実は現実を生きる彼らもジゼルを通じて魔法にかけられていきます。そして何といってもこの物語の締めくくりは「Hapilly ever after」「二人はいつまでも幸せに暮らしました…」でおわる。


魔法にかけられているのは

パロディーが現実世界のニューヨークに散りばめられているようにディズニーの魔法はこの世界に散りばめられている。この作品でのジゼルの役割はこの世界のディズニー作品の役割に置き換えることができ、ディズニーは現実を生きる私たちに魔法をかけているのです。そして、「おとぎ話」や「ディズニー的なもの」=(夢や希望、魔法、信じる心)は私たちのつまらない日常を輝かせる役割を果たしていると思います。この作品を通じて伝えているメッセージはズバリ「夢や魔法のディズニーの肯定」でありファンタジー要素満点です。
そんな「ハッピーエンド」で終わった今作に対しての続編です。見逃せません。一体どうやって魔法を解くのでしょうか? 今から楽しみです。

終わりに

このことに関して詳しくyoutube で詳しく解説してますのでぜひ見てください。

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はじめまして、こんにちは!

みなさーん、こんにちは! ようこそ! ディーマニアチャンネルへ!!!

 ディーマニアとはディズニー全般が好きな人を指す総称でこれまでの「ディズニーファン」や「ディズニーヲタク」にとらわれない、幅広いファン層を指します。
「マニア」には熱狂的な、狂気的なというニュアンスがあり、あえてそういった意味も込めました。

自己紹介

 僕は今アメリカのロサンゼルスの大学院に留学しています。そこでは”American Study"という学問を専攻しています。僕は特にこのコースで「ディズニーから見るアメリカ文化」というテーマで研究しています。「ディズニー」は今やアメリカを代表する超巨大コンテンツです。映画作品やテーマパークを通してこれまでの過去のアメリカ、現代のアメリカ、そしてこれからのアメリカの行方をディズニーから分析することができます。例えば『Toy Stroy』(1995) はアメリカのヒーロー像の変化を見ることができます。西部開拓時代の町の治安を守るヒーロー、カーボーイそう、ウッディーです。しかしフロンティアの消滅とともにアメリカの新しい開拓地となったのが宇宙です。人々も憧れの対象であるヒーロー像は次第に宇宙飛行士、つまりバズ・ライトイヤーになったのです。また、ディズニーランドというテーマパークはアメリカ人*にとってノスタルジーを誘う、神話的な役割を果たしているといえます。このようにディズニーを通じてアメリカという社会を理解しようとしています。

きっかけ

僕は幼い頃からディズニーが大好きでした。『白雪姫』や『眠れる森の美女』は当時、ビデオテープが擦り切れるほど見ました。また家族に週末にはディズニーランドへ連れて行ってもらったりと幼い頃からいちファンとして楽しんでいました。しかし! 大学に入りディズニーという学問的に調べた時衝撃を受けました。これまでいかにディズニーが私たちに魔法をかけていたか、その仕組みを理解しようと時に、批判的なまなざしでディズニーを見た時にまさに魔法が解けました。その衝撃からこのまま学問を続けていきたいと思いこのアメリカ留学に続きます。今後は今学んでることを元に皆さんにお伝えできたらと思いこのチャンネルを立ち上げました。

活動場所

主にYoutubeでレクチャー形式で「ディズニー」を分析、考察、批評して行けたらなっと思います。またnoteやInstagram, TikTokTwitterなどでも配信して行けたらと思っていますのでそちらの方もぜひチェックしてみてください!!!!

内容

内容は上にも書いたように「ディズニー映画」の批評、考察などや「ディズニーランド」の分析などをお伝えしていきたいなと思っています。またロサンゼルスに留学してますのでその様子なども報告していきたいなと考えています。